
環境保全に力を入れるグリーンビジネスの先駆者、米アウトドアウェア・ブランドの「 Patagonia (パタゴニア)」
今回は、パタゴニアのサステナブルな取り組みについてご紹介します🌿
洋服をより長く楽しむためのリペア
プラットフォーム ”Worn Wear”

パタゴニアの製品をより長く使うためのプラットフォーム ”Worn Wear(ウォーン・ウェア)”
一般的な考えだと「より多く販売をして利益を生む」となるはずですが、パタゴニアは「地球環境のためには消費を減らし、すでに所有している衣類をより長期間活用することが最善」と考えています。
衣類の寿命をわずか9か月間伸ばすことにより、炭素排出、水の使用、そして廃棄物のフットプリントを20%〜30%も削減できると言われています。
パタゴニアでは、長期間にわたって製品を愛用してもらえるように、ホームページで製品の洗濯方法、アイロン方法などのお手入れの仕方を動画つきで丁寧に紹介。
製品をより長く使えるように修理を行うリペアサービスや自分で修理ができるリペアパッチの販売も行っています。
また、パタゴニアでは、ペットボトルからリサイクルポリエステルを製造。
長持ちする高品質な製品を追求しながら、今後の計画としてリサイクル海洋プラスチックを利用し、さらに長期的にはリサイクル衣類を使用することを目指しています。
自然環境の保護・回復のために寄付
”1% for the Planet”

パタゴニア創業者イヴォン・シュイナード氏とブルーリボンフライズのクレイグ・マシューズ氏は、2002年に”1% for the Planet(1% フォー・ザ・プラネット)”を設立。
”1% for the Planet”は、自然環境保護の必要性を理解し、企業が与える社会的・環境的影響を懸念する企業同盟のこと。
現在、世界48カ国から1,200社を超える企業が加盟し、日本ではおよそ80社がメンバーとなっています。
BENEも1% for the Planetに加盟しています。
加盟企業は「ビジネスでの利益と損失は地球環境の健康状態にも直接関連する」ことを理解し、年間売上の1%を自然環境の保護・回復のため寄付。
パタゴニアはこれまでに総額8,900万ドル相当(約93億円相当)の寄付を行ってきました。
2016年のブラックフライデーには、未来の世代のために空気や水、土を守る活動をする草の根環境保護団体に対して、世界中のパタゴニア®の店舗およびオンラインショップにおける売上分100%をすべて寄付することを発表。
この企画に対する反響は非常に大きく、パタゴニアとパタゴニア プロビジョンズは予想売上の5倍を上回る総売上を記録更新し、1,000万ドル(約11億円)を達成しました。
パタゴニアは気候変動をはじめとするさまざまな深刻な環境問題に対して、積極的な取り組みを行っています。
地球を救うために展開する食品事業
"Patagonia Provisions”

パタゴニアはアウトドアウェアを販売する一方、"Patagonia Provisions(パタゴニア プロビジョンズ)”の名のもとで、食品事業を手がけています。
環境を再生する農業や漁業をサポートすることで、故郷である地球を救うために展開。
生息数が豊富な天然魚だけを捕獲して加工したスモークサーモン、海中のプランクトンを食べるため水質浄化能力が高いとされるムール貝、オーガニック農場から調達した食材のみを使用したエナジーバーなどを販売。
オンラインショッピングでも販売しているため、ネットからでも手軽に買うことができます。

また、低所得のシニア層や生活に困窮している人々の食卓に食を届けるために、スープなどを複数の支援団体に寄付。
ハリケーン・ハービーの被災後に1万食を支給し、カリフォルニアの山火事で住む場所を失った人々に食の支援を行いました。
パタゴニアは水産資源や環境への影響を最小限に抑え、食品事業を通した環境問題への解決にも力をいれています。
