安さには裏がある...輸入牛肉が私たちの元に届くまで

Bene2021.08.31

アメリカ産をはじめとする輸入牛肉をみて思うことは値段の安さ。

輸送費などを差引いても何故こんなに安いのか。

 

安さから、輸入牛肉を選択する方も多いのではないでしょうか。

 

今回は、その安さに隠されている背景についてまとめました。

 

 

1.輸入牛肉が安い背景

(肥育ホルモン剤の使用)

安い背景の大きな理由の一つとして、肥育ホルモン剤の使用があります。

 

家畜に肥育ホルモン剤を投与する理由は「成長速度を速める」こと。

 

肥育ホルモンを投与することで、餌に含まれる栄養の吸収効率が高まり、与える餌の量・餌代を抑え吸収の効率を高めます。

 

成長速度も速くなり、出産から屠畜までのサイクルが短縮され、多くのお肉を生産でき、農家にとって経済的メリットが大きいのも特徴です。

 

 

2.その安全性

アメリカ合衆国の未編入領域であるプエルトリコなどで幼い女の子の乳房がふくらむなど、異常な発育が続出。

 

この原因として、合成女性ホルモンが残留した肉の危険性が示唆され、1988年にEUではすべての肥育ホルモンが全面使用禁止。

 

翌年には合成女性ホルモン剤を使用した肉は輸入禁止となっています。

 

科学的証拠までは確立していないものの、EUが禁止してからわずか7年で、EU諸国で乳がんの死亡率が20~45%も減少したとも言われています。

 

 

3.日本での肥育ホルモン剤

日本国内では、農林水産大臣による動物用医薬品としての承認はなく、飼料添加物としても指定されていないため、使用されていません。

 

しかし、外国において肥育ホルモン剤を投与された家畜の肉の輸入は認めているのが現状です。

 

 

4.日本で発表された「肥育ホルモン」の衝撃的な実態

2009年に開催された、日本癌治療学会学術集会で「牛肉中のエストロゲン濃度とホルモン依存性がん発生増加の関連」の研究が発表されました。

 

日本において乳がんや前立腺がんといった「ホルモン依存性がん」が増加している状況を、米国産牛肉に残留する肥育ホルモンと関連があるのではないかという観点から計測したもの。

 

赤身肉部分で米国産牛肉は国産牛肉の600倍、脂肪においては140倍ものホルモン残留が検出されたと報告されています。

 

 

5.製品の背景を知ること

EUでの肥育ホルモン剤禁止や日本での研究結果など、私たちが大量に安く食べている理由には必ずその背景があること。

 

畜産に限らず、私たちの手元に届く製品ができるその背景を知る事はとても大切な事ではないかと思います。

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