
「環境にやさしい〜」・「生分解性の包装」・「サステナブル商品」など、色々なところで耳にする環境配慮に関する宣伝文句。
きちんと環境負荷に配慮して作られた製品もある一方で、実は製造過程の全体を見るとあまり環境にやさしいとはいえない製品も存在します。
不確かな表現や断片的な情報によって、消費者の誤解をまねくような広告表示を行うことを「グリーンウォッシュ」と呼ばれています。
どんなことが問題で、何に気をつければいいのか。
エコやサステナブルを意識して物を買うときに、グリーンウォッシュに気を付けたいポイントをまとめてみました。
1.グリーンウォッシュとは

環境に配慮した、またはエコなイメージを思わせる「グリーン」と、ごまかしや上辺だけという意味の「ホワイトウォッシュ」を組み合わせた造語です。
一見、環境に配慮しているように見せかけて実態はそうではなく、見分けるのが難しく、本当のエコを見えにくくさせています。
2.グリーンウォッシュの問題点

DGsやエシカル、サスティナブルなどがトレンド化している今、消費者の注目を浴びることが多く、それゆえ短期的には利益が生まれやすいのが特徴です。
本物の考え方や商品が人々の目に留まらなく本質が見えなくなり、エコだと思って手に取ることが逆に環境に負担を与え、悪循環を生む可能性があることなどと言われています。
3.過去の事例

2009年に欧州のマクドナルドがロゴを黄色と赤から黄色と緑に変更し、民衆から指摘されました。
また、ファストファッション大手のH&Mが、サステナブルコレクションと謳っている商品に対し、環境問題にどれくらい配慮されているかが不明瞭だとしてノルウェーの消費者庁が指摘しているなどが挙げられています。
4.グリーウォッシュに惑わされないためのポイント

とはいいつつも、なかなか見分けるのも難しいですよね。
今後、エコな商品を選ぶ際に注意したいグリーンウォッシュの代表的な具体例をいくつかご紹介します。
■環境にやさしい
なにがどのくらい環境にやさしいのか具体的に示さず、環境にやさしいという表現はグリーンウォッシュの代表例!ゴミが少ないのか、消費エネルギーが少ないのか…など詳細を記すことが大切。
■ 植物由来の原料
植物原料のプラスチックなども増えてきている今、実際には製品のごくわずかにしか含まれていないにもかかわらず、あたかも 100%植物由来の原料でできているかのように見せているものもあります。
■ 環境負荷が少ないように見せる広告
イメージ
例えば、車や飛行機などが森の中に溶け込んでいるような広告など。
こういったイメージにより、全く環境負荷がないように見せてしまう可能性も。
■ 認証マークのようなもの
日本の化粧品や日用品にはオーガニックやエコに関する統一表記がないため、企業や業界が独自に作った認定基準があたかも第三者機関のマークかのように記載されることもあるそう。
5.本質を見極める目を持つこと

地球環境問題に注目が集まる今、グリーンウォッシュはますます増えていくと思います。
大切なのは見た目や雰囲気に流されない、本質を見極める目だと思います。
できるだけ作り手の顔が見えるものを選ぶことや、きちんとした認証取得をしているものなどから始めてみてもいいかもしれませんね。