
「有機って何がいいの?」と聞かれたとき、なんとなく良いことは分かっているけれど説明するとなると難しい方も多いのではないでしょうか?
日本の有機JAS規格の基準は、全5条からなる「有機農産物の日本農林規格」によって定められ、
■ 種まき、又は植え付ける2年以上前
から、畑の土に禁止された農薬や
化学肥料を使用していないこと
■ 土壌の性質に由来する農地の生産力を
発揮させること
■ 農薬を控えることで、土壌の汚染など
環境への負荷を軽滅していること
■ 遺伝子組み換え技術を使用しないこと
などが有機JAS認定のものだけが有機と表示でき、単に無農薬で栽培されただけでは、有機野菜と表示することはできません。
時間的にも金銭的にも負担が大きいことから、認証取得をしていない農家の方も多いのが現状です。
1.有機食品市場

有機食品の市場規模は、8年間で42%増加。
増加傾向であるものの、野菜の総生産のうちJAS認定は全体の0.35%と少量です。
2.有機農業への新規参入者

50人中約15人が有機農業へ!
新規加入者の約3割が有機農業に取り組んでいます。
3.生物多様性保全効果

有機農業では、生物多様性の保存効果が高く、より多くの生物が住める環境を作れることが明らかになっています。
■ 農薬・化学肥料を使用している田畑では
32%
■ 農薬・化学肥料を使用していない田畑
では58%
4.有機野菜のメリット

■ 食品の栄養・美味しさ
味に影響する要素として、有機栽培の土壌には、より栄養素が豊富 / 天然の糖分を含む/保管期間が短いので新鮮など。
■農家の安全性
農薬や化学肥料を使っている農家は、有機栽培を行う農家よりガンにかかるリスクが高いといわれています。
■ 自然環境や天然資源保護
圃場に撒かれた農薬や化学肥料は、川や海を汚染して、魚や様々な野生生物を殺してしまいます。有機栽培は、植物・動物など生態系の多様性をサポートします。
5.認証取得をしていない中でも極力安全な栽培法も

■ 特別栽培農作物
その地域で一般的な農法に比べて、節減対象農薬の使用量回数が50%以下。
化学肥料の窒素成分量が50%以下で栽培された農産物のこと。
■ エコファーマー
持続性の高い農業生産方式の導入に関する計画の認定を受けた農家のこと。
きちんと栽培方法を開示している農家からの購入も安心できる選択肢の一つと言えます。
6.オーガニック野菜を食べよう

価格の高さなどから課題も多いオーガニック。
但し、土を守り、農家を守り、自らの健康を守るという意味では、有機野菜を手に取ることには、お値段以上の価値があるのかもしれません。