
最近よく耳にするようになった脱プラスチック、ゼロウェイストなどの言葉。
これらは「ゴミを減らそう」というアイディアが元になっている考え方です。
さて、ものすごく根本的な疑問ではあるのですが、一体なぜゴミを減らすことが大切なのでしょうか。
そもそも「脱プラスチック」や「ゼロウェイスト」といった対策がそもそもなぜ必要で、それをすることにどういう意味があるのか、気になりませんか?
ゴミを減らすためにマイバッグを持ち歩こう、マイボトルを使おう、ストローを使わないようにしよう等とよく言われているので、私も毎日そのように心がけています。
しかし、先日ふと、「ゴミを減らさなかったら何が問題なのだろう?」「よく思い返してみたらゴミ問題についてちゃんと考えたことがなかったな」と思ったのが、この記事を書くことになったきっかけです。
私のように、ゴミを出さない方がいいと分かってはいるものの、そこまで深く考えたことはなかったという方も少なくないのではないでしょうか...?
調べてみるとゴミ問題はなかなか闇が深く、自分がいかに日常でゴミを減らすための努力をしないといけないかということが再確認できたので、ぜひ、皆さんにとっても、ゴミ問題を見直す機会になると嬉しいです。
ゴミ問題① 足りない埋め立て地

日本の総人口はおよそ1.2億人。
その1.2億人が、毎日1人あたり918gのゴミを出していると言われています。
ゴミは回収されて焼却処分された後、最終処分場で埋め立て処理されるのですが、なんと日本国内の最終処分場の残余年数は約22年!!
ゴミの行き場がなくなってしまうという危機がすぐそこまで来ています。
参考:環境省『一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成30年度)について』
ゴミ問題② 処分場からの浸出水による環境汚染

最終処分場に降った雨が埋め立てたゴミに浸透し、ゴミの中の有害成分が溶けて汚染された水のことを「浸出水」といいます。
浸出水が地下に浸透することが原因の地下水汚染が問題となっています。
ゴミ問題③処理しきれなくなった廃プラスチックの行方

実は、日本は廃プラスチックを、マレーシア、タイをはじめとする外国に輸出することで処理しています。
しかし、それらの国々では日本のようなゴミ処理の整備が必ずしも整っているわけではなく、「オープンダンプ」と呼ばれる、ゴミ処分場に運んできたゴミをそのまま投棄する方法をとっていることも少なくありません。
現地で深刻な影響を与えるオープンダンプ

ゴミが剥き出しになっている状態なので、風で飛ばされたゴミが海に流出してしまったり、ネズミなどの病害獣が集まり伝染病を媒介する危険性が懸念されています。
また、内部に入った雨水が汚水となり環境汚染の原因になることなどが指摘されています。
ゴミ問題の基本がわかった上で…

自分たちの生み出したゴミのせいで環境汚染が進んでしまったり、遠くの誰かが被害を受けてしまっているのは、あまりにも悲しい現実です。
ここからは、そのような現実を少しずつでも改善していくためにできることを考察していきます。
どんなものがゴミになっているの?

日本を含む先進国でのゴミの平均内訳はどのようになっているのでしょうか。
紙類 31%
生ゴミなどの有機物 28%
プラスチック 11%
ガラス類 7%
資源類 6%
その他 15%
参考:
世界のごみの現状を知る | 広報誌・パンフレット・マンガ | JICAについて - JICA
環境省_一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成30年度)について (env.go.jp)
ゴミを減らすカギは紙、生ゴミ、プラスチック…!!

紙類、生ゴミ、プラスチックはなんと、ゴミ全体の70%を占めています。
つまり、私たちが日常の中でこの3つを減らすことができれば、大幅にゴミ全体の量を減らせるのです。
コンポストやプラスチックフリーが注目されている理由も分かりますね!
今日からできること

・マイバッグ/ボトル/カトラリーを持ち歩く
・必要のない定期購読などを解約する
・簡易包装を心がける
・ネット通販はできるだけまとめてする
・食材は必要な分だけを購入する
これらはあくまでも一例です。
まずは日常を見直して、自分なりに未来に対してできることを、少しずつ取り入れていくといいのではないでしょうか。