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江戸時代から学ぶ

サステナブルな暮らしのヒント

Bene2021.11.11

アジアをはじめ、開発途上国も急速に経済成長しつつある中、膨大な廃棄物が発生するようになり、世界的に求められている「循環型社会」

 

循環型社会とは、限りある資源を効率的に利用し、リサイクルなどで循環させながら、将来にわたって持続して使い続けていく社会のことです。

 

使い捨て容器をはじめ、食品ロスなど大量消費社会が発展し、循環型社会は損なわれ、私たちは環境問題に直面し、大きな分岐点を迎えようとしています。

 

とはいっても、「循環型社会ってどうしたらいいの?」「なんだか難しそう」と思う方も多いのではないでしょうか。

 

難しいことはなく、その手本となるのが私たちの歴史、「江戸時代」に秘められています。

 

今回は江戸時代にタイムスリップして、現代社会に活かせる暮らしのヒントを探っていきましょう♪

 

 

1.現在の日本

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ご存知の通り「大量消費社会」が発展し、国内でエネルギーや資源を賄えないという現状があります。

 

現在の日本では、原油の約92%、食糧の62%、木材の82%を海外からの輸入に頼っているのが現状。

 

参照:2020—日本が抱えているエネルギー問題(前編)|スペシャルコンテンツ|資源エネルギー庁 (meti.go.jp)

 

では、江戸時代はどうだったのでしょうか?

 

次のページから、タイムスリップ!

 

 

2.江戸時代の日本

当時の日本の総人口は、江戸幕府が開かれてから幕末まで、ほぼ3,000万人ぐらい。

 

ほとんど変動がなく、2世紀半ものあいだ人口が安定していた国と言われています。

 

また、江戸時代の約250年間、日本は外国から侵攻されることもなく、海外とのやりとりを絶って「鎖国」をしていました。

 

そのため、経済や文化が独自の発展を遂げた「循環型の持続可能な社会」が育っていました。

 

たとえば…

■ 化石燃料をほとんど使わない

■ 国内のエネルギーや資源で賄う

など

 

 

3.大きな鍵となる循環型社会

江戸時代の日本は、生活に使う物資やエネルギーのほぼすべてを「植物資源」で賄っていました。

 

鎖国政策により資源の出入りがなかった日本では、さまざまな工夫を凝らして再生可能な植物資源を最大限に生かし、独自の循環型社会を築き上げるしかなかったのです。

 

そんな江戸時代の生活から、循環型社会のヒントを4つご紹介します。

 

 

3.循環型社会のヒントその①

「ゼロエネルギーで都市を冷やす」

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■江戸時代の暑さ対策

 

水をまいた時の気化熱を利用して暑さを凌ぐ「打ち水」。

 

夏の暑さを和らげる以外にも…道の土埃をしずめたり、玄関先や道に水を撒くことでお客様を心地よく迎えるお清めの意味もあったそう。

 

夏の暑さが厳しい現代生活にも、活かせそうですね。

 

 

4. 循環型社会のヒントその②

「下肥」

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下肥とは、肥料として使う「人糞尿」のこと。

 

大都市である江戸から排出された下肥は農村に買い取られ、肥料として利用されていました。

 

農業設備の一種である「肥溜め」や、生ゴミの「コンポスト」などにも通じる、先進的な仕組みですね!

 

 

5.循環型社会のヒントその③

「必要な時に必要な分だけ」

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江戸時代の人々は、行商人が家まで売りに来るスタイルが主流だったため、その都度買い、食材を買い溜めする必要がありませんでした。

(※ エコを意識しているのではなく、一度にたくさんの食材を買える時代ではなかったという背景が!)

 

もちろん今のような使い捨て容器はなく、買う際は自前の容器で量り売りが当たり前!

 

また、今のように冷蔵や電子レンジなどももちろんないため「今あるものを、今美味しくいただく」といったスタイルから、「食品ロス」が出ることは滅多になかったそう。

 

 

6. 循環型社会のヒントその④「5R」

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江戸時代の製品は基本的に有機物で成り立ち、土に還る原料でできていました。

 

さらに、有機物を焼却した後の灰まで活用する「灰買い」という文化も発達!

 

古着屋・古傘買いなど、あらゆる製品に修理やリサイクルが取り入れられ、資源が限られていたからこそ、ダウンサイクルしながらも最後まで使い切り、土に戻そうという文化があったんですね。

 

5R(Reuse, Reuse, Repair, Recycle+Return)がすでに実践されていたんですね!

 

 

7.まとめ

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もちろん、江戸時代が決して完璧な理想の国だったわけではありません。

 

しかし、江戸時代の265年間にわたって、自国にある資源の持続可能な活用だけで社会を成り立たせ、人々はそれなりに幸せに暮らしていた「持続可能な社会」の1つのお手本があることは、どの国においても大事なことなのでないかと思います。

 

過去に学びつつ、現状を振り返り、未来につながる生き方を模索していきたいものですね。

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