
ペットボトルやお弁当容器、お菓子の袋など、私たちが生活のさまざまな場面で使われている「プラスチック」
しかし、みなさんすでにご存知の通り、プラスチックが環境に与える影響が問題視されており、資源の大量消費の抑制やごみ問題の解決のための取り組みとして「脱プラスチック」への興味・関心が高まってきています。
そして、2015年に国連で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)を皮切りに、世界各地で脱プラスチックに向けたアクションが始まっています。
日本でも、2020年7月からスーパーやコンビニでのレジ袋の有料化がスタート。
今回は、世界各地のユニークな取り組みを見ながら、脱プラスチックに向けて私たちにもできる前向きなアクションを一緒に考えてみましょう。
ぜひ、脱プラで取り組んでいること、考えていることをコメントでシェアしてください。
1.プラスチックの現状

■世界のプラスチックの年間生産量
過去5年間で20倍にも増え、年間生産量は約3.8億トンにまで拡大。
これは全人類の体重に匹敵する重量とも言われ、日本では2016年の時点で1450万トンのプラスチックが生産されています。
《参考》
・Geyer et al. 2017
Production, use, and fate of all plastics ever made (science.org)
・statista
• Japan: plastics production volume | Statista
脱プラスチックへの取り組み
2.世界の事例①アメリカ
パスタストローの商品化
アメリカではプラスチックストローの代替案として、小麦と水のみを使用したパスタストローを商品化しました。
コストはほぼ変わらず強度や耐久性が強いのも大きなメリット!
ストローはもちろんのことパスタとしても食べられるそう。
プラスチック製ストロー、マドラーを廃止

ザ・ウォルト・ディズニー・カンパニーは、テーマパークやリゾートなどから使い捨てのプラスチック製ストロー、マドラーを廃止しました。
年間あたり1億7500万本以上のストロー、1300万本以上のマドラーを削減に貢献することになります。
3.世界の事例②イギリス
生分解可能な「Ooho!」を導入

ロンドンのハーフマラソンの水分補給では世界初、プラカップから生分解可能な食べられるボール「Ooho!」を導入しました。
水分を補給した後は、Ooho!自体も食べられ、たとえ道に捨てられたとしても生分解可能。
マイクロビーズを禁止

スキンケア用品に含まれるマイクロビーズを禁止。
また、スマートフォンのカメラでバーコードをスキャンすることで、マイクロビーズが含まれているか確認できるアプリも開発されているそう。
4.世界の事例③タイ

タイにあるリンピンスーパーマーケットでは、ビニール袋で包装していた野菜を、バナナの皮で包装する方法に切り替え。
世界最大のビジネス紙Forbesにも取り上げられるなど、注目を集めています。
プラスチック削減だけでなく、見た目が美味しそうであるなどと話題をよび、ベトナムやフィリピンのスーパーなどでも拡大。
5. 私たちには何ができる?

今日からいきなりプラスチックをゼロにしようとしなくて大丈夫。
まずは、「脱プラ=節約」という視点から、地球にも、お財布にも、やさしいライフスタイルをはじめてみませんか?
例えば、買い物の際にエコバッグを持参する、ペットボトルを買う代わりにマイボトルをもつ。
リサイクル商品を選択し、なるべく長く使う。
このような「節約」を兼ねたアクションも脱プラに繋がります。
6.最後に

日本にはかつて水俣病やイタイイタイ病などの公害病がありましたが、現在では新規患者はいなくなりました。
リサイクル率も平成16年の17.6%から20.6%まであがっています。
一人一人が行動することでより良い未来になっていると言えるでしょう。
あなたの行動にも、わたしの行動にも、ちゃんと意味があります。
一緒に勇気を持って行動していきましょう。